会場:みやざきアートセンター
会期:2022年3月19日〜5月8日
料金:1,200円(大人・当日券)
来館日時:2022年3月21(月・祝)13:30~
浮世絵には正直興味が無かった。
だからこそ、自分の地元でこういう展示会が開催されたおかげで、足を運ぶ機会を作ることができた。
開催概要
5人の浮世絵師に着目した展示会。
女性の色香漂う美人画で一世を風靡した喜多川歌麿。
個性的でインパクトの強い役者絵で約10カ月の短い期間にすい星の如く現れた正体不明の東洲斎写楽。
江戸後期の浮世絵に新風を吹き込んだ風景画マイスターの葛飾北斎と歌川広重。
浮世絵が最も爛熟した黄金期、美人画・役者絵・風景画など様々なジャンルで人気を博した4大スターの活躍がありました。 さらに、画想の豊かさや斬新なデザイン性、奇想天外なアイデアと確実なデッサン力を兼ね備えた現在人気の高い歌川国芳を加え、浮世絵の頂点を極めたこれら5人の絵師の魅力を味わい尽くす展覧会を開催します。----開催チラシより
喜多川歌麿ー物想う女性たち
浮世絵の美人画といえばこの人、喜多川歌麿(1753〜1806年)。
彼の作品は、女性を表情・振る舞い豊かに表現していた印象。
一人一人が違った女性であることが見てとれた。
ただ、背景となる景色や構造物にはあまり力を入れていない印象だった。
東洲斎写楽ー役者絵の衝撃
役者絵師として有名な東洲斎写楽(生没不明・江戸中期)。
約10か月間に145点もの作品を版行したのちに、忽然と姿を消した謎の絵師である。
東洲斎写楽は、人物の表情がとても豊かだった。一枚一枚がその人物の特徴を捉えていた。
お相撲さんの作品も、みんな表情豊かで好き。
葛飾北斎ー怒涛のブルー
日本で知らない人はいないだろう浮世絵師、葛飾北斎(1760-1849年)。
日本のみならず、海外でも評価を受け、ジャポニズムという現象まで巻き起こした人物。
最初の歌麿の背景の(少々)雑さを見ていたため、この時代にこれまで繊細で美しい景色や街並みを描ける技量に驚いた。
歌川広重ー雨・月・雪の江戸
彼も葛飾北斎と同様、ヨーロッパ美術界におけるジャポニスムの火付け役となった浮世絵師、歌川広重(1797-1858年)。
名作「東海道五十三次」は、当時から世間に評価され、当時の江戸に空前の旅行ブームを引き起こしたらしい。
また、彼が描く、雪や雨などが、とても美しかった。
歌川国芳ーヒーローとスペクタクル
江戸時代末期に武者絵浮世絵師、歌川国芳(1798-1861)。
作品の力強さや表現の豊かさがとてもよかった。
また、発想力やユーモアセンスもあり、風景画・人物画だけでなく、こういった妖怪図を描いている。
海外の影響を受け、さっそく絵柄が西洋風になっていたのは笑った。
おわりに
これまで、浮世絵全般において、誰が描いたであるとか、どういう作風があるのか全く知り得なかったが、今回の展示会は各浮世絵師の特徴を紹介しつつ作品を楽しめる展示となっていたので、大変楽しむことができたし、浮世絵に対して大変関心をもつことができた。
これから、もっと浮世絵について学んでいきたいところである。
また、会場に訪れて初めて知ったが、着物で来場すると少し安くなるらしい。
そのキャンペーンをしていたからか、モダンな着物を着た美しい女性が来場していて、とても目を引いた。浮世絵の中から出てきた人かと思うぐらい美しい風貌の人だった。